どんな料理か
腹身(虱目魚肚)はサバヒーでいちばん脂がのってやわらかい部位で、台湾ではそれだけで売られています。滷で煮ると、魚本来の甘みを残したまま、こってりとやわらかくなります。おかゆの店では、サバヒーがゆやスープの横に小皿で出てきます。
生い立ち
サバヒー(虱目魚、台湾語でsat-ba̍k-hî)は、雲林から屏東にかけての台湾南西部の沿岸で、池で養殖されています。養殖の方法は17世紀にオランダ人とともにインドネシアから伝わったと考えられています。よく知られた伝説では、名前は鄭成功に由来します。この魚を献上された鄭成功が、泉州なまりで何の魚かと尋ね、その言葉がsat-ba̍kのように聞こえたことから名前になったといいます。
この魚は細かい骨が多いので、南部の養殖業者はたいてい加工場へ送って骨を抜いてもらいます。腹身はそこから骨のない一枚の身となって、おかゆの店に届きます。最大の産地は台南で、養殖池はおよそ4,980ヘクタール、生産量は年に約24,000トンです。
作り方
滷とは、醤油を主体にほかの調味料や香辛料を合わせた煮汁で、弱火でじっくり煮て味をしみこませる調理法です。サバヒーの腹身は、フライパンで焼いたり、網で焼いたり、紅焼(醤油煮)にしたり、スープやおかゆに入れたりもします。腹びれのそばにある特に脂の多い小さな部位は、サバヒーの「へそ」(虱目魚臍)として売られ、これも滷や紅焼にします。
食べ方
台南ではサバヒーがゆは朝ごはんで、かなり早い時間から開くおかゆの店もあります。煮付けの腹身を一皿頼み、おかゆやルーローハンと一緒に分け合いましょう。鮮度が肝心で、地元向けの魚は夜のうちか夜明け前に網で揚げられ、そのまま最寄りの市場へ運ばれます。
台湾各地では
- 台南
- 安平の傳家鹹粥は毎日港から新鮮なサバヒーを仕入れていて、ミシュランの調査員は、やわらかく脂ののった煮付けの腹身を特に挙げています。台南のサバヒー養殖池の大半は、七股、安南、北門、学甲、将軍の各区にあります。
- 高雄
- 高雄は二番目の産地で、サバヒーの生産量は年におよそ14,000トンです。その多くは沿岸の弥陀と永安でとれます。

