どんな料理か
シャオビン(燒餅)は薄い層を重ねて焼いた平たいパンで、ごまをのせることがよくあります。台湾の豆乳朝食店では、これを開いて具を挟みます。いちばん有名なのは油條(揚げパン)を一本挟んだ燒餅油條です。ねぎ入りの卵焼きや高菜漬けもよく挟まれます。豆乳は甘いものか、塩味のもの(鹹豆漿)を合わせます。
生い立ち
シャオビンは中国北方の料理です。伝説では、漢代の将軍、班超が西域から持ち帰ったもので、最初は胡餅(「異国の餅」)と呼ばれていました。唐代には、日本の僧、円仁が胡餅の流行を書き留めています。
台湾では、揚げパンのほうが先にありました。地元では油條を油炸粿と呼んで杏仁茶と一緒にとっていて、1941年の雑誌には、士林の市場で早朝に両方が売られていたことが記されています。シャオビンが広まったのは、1949年前後に大陸から約120万人が移り住んでからです。作家の魚夫は、台湾には百年続く油條の店はあっても百年続くシャオビンの店はないこと、また作家の梁實秋や唐魯孫も北平(北京)で二つを一緒に食べた経験がなかったことを指摘しています。魚夫は伝聞として、移住者たちが指が油で汚れるのを嫌い、油條をパンに挟んだという話も紹介しています。
1955年、北方出身の退役軍人、李雲增と王俊傑が、永和の中正橋のたもとに屋台を出し、豆乳、シャオビン、油條を売りました。そのまわりにほかの朝食の屋台が集まったことから、台湾各地の豆乳店の多くが今も永和の名を掲げています。
作り方
生地に油と小麦粉を練った油酥を重ねて伸ばし、折りたたむので、焼くと薄くサクサクした層になります。ごまをふって焼きます。今も炭火の窯の内壁にパンを貼りつけて焼く店があり、スモーキーな風味がつきます。注文ごとに一枚ずつ開いて具を挟みます。塩味の豆乳は、先に器を醤油、酢、高菜漬け、干しエビ、ねぎ、ちぎった油條で味つけし、上から熱い豆乳を注ぐと、酢でやわらかく固まります。
食べ方
朝ごはんの料理です。夜明け前から行列ができる店もあり、台北のある有名店は昼夜を問わず営業しています。具を挟んだシャオビンと豆乳を一杯頼みましょう。甘い豆乳は温かいものと冷たいものがあり、油條をひたして食べてもかまいません。塩味の豆乳は、ラー油を少したらすと味が引き締まります。
台湾各地では
- 高雄
- 眷村の雰囲気が残る左營の果貿コミュニティにある寬來順は、卵と高菜漬けを挟んだシャオビンと塩味の豆乳で知られています。鳳山駅の向かいには看板のない三代目の屋台があり、細長いシャオビンに油條とねぎ入りの卵を挟んでいます。
- 北部
- 豆乳の朝ごはんは、1955年から新北市永和の中正橋のたもとで形づくられました。1960年代から1970年代初めには、アメリカで試合をする台湾のリトルリーグのチームを夜更かしして応援した人々が、その後ここに来て豆乳、シャオビン、油條を食べました。
- 離島
- 金門には独自の閩南式シャオビン(閩式燒餅)がありますが、それだけで食べ、油條は別にします。




