どんな料理か
辦桌(文字どおりには「テーブルを整える」)は、食べるその場所で調理する出張の宴会です。總舖師と呼ばれる料理長が、道端のテント、廟前の広場、学校の運動場などにコンロと作業台を据え、円卓へ次々と料理を送り出します。結婚式、葬式、誕生祝い、新築祝い、会社の忘年会、廟の祭り、地方選挙などが開かれる機会です。
生い立ち
宴席の出張料理は、清代に福建や広東から渡ってきた移民とともに台湾に伝わりました。初めは客に宴をふるまえるのは裕福な家だけで、地主や名士は自邸の庭園の広間で、お抱えの料理人に作らせてもてなしました。日本統治時代には、料理店が個人の家に出向いて宴席を請け負いました。村では、料理のできる近所の人が鍋やコンロ、テーブル、椅子を貸し出し、客は自分で料理を席まで運びました。
道端で開くプロの辦桌は1970年代に広まり、1980年代に最盛期を迎えました。会場にほとんどお金がかからないので、主催者はおもに料理にお金をかけました。宴は乾季に開かれ、すぐに組み立てられる雨よけが使われました。高雄の內門区は、この商売の本場として最もよく知られています。1970年代には、湯豬腳というあだ名の內門の總舖師が弟子を育て、弟子たちはのちに台湾各地で独立しました。2005年の時点でも区内には150人を超える宴席料理人がいて、5世帯に1世帯がこの仕事で暮らしを立てていました。
COVID-19の流行中に商売は大きく落ち込み、同じ料理ばかり繰り返すという批判も受けてきました。その後、料理人の子どもたちの中には、辦桌をおしゃれな夜の外食として打ち出し直す人も出てきています。
作り方
總舖師が献立と出す順番を決め、弟子を率いて調理を仕切ります。臨時の手伝いが、下ごしらえ、皿洗い、配膳、片づけを担います。台湾南部では水腳、北部では小工や女工と呼ばれる人たちです。客が席に着く前に、各テーブルにクロスとターンテーブルが置かれます。どの料理を、どの順番で出すか、誰がどこに座るかは、しきたりで決まっています。
食べ方
客は円卓に座り、ターンテーブルから料理を取り分けます。台湾の結婚披露宴では、まず日本式の刺身が出て、そのあと台湾料理や中国料理に移ることがよくあります。招待がなければ、宴席料理を出すレストランで味わえます。たいていは予約制のコースです。
台湾各地では
- 台南
- ミシュランの調査員によると、阿美飯店は台南人好みの甘じょっぱい味に合わせて宴席の定番料理を作っています。たとえば肉米蝦は、揚げた安平の小エビの下に、とろみのある野菜のスープを敷いた一品です。筑馨居は、1846年ごろに建てられた赤れんがの家で、宴席料理7品とスープ1品を出しています。
- 高雄
- 內門区は辦桌の都として知られ、2001年には観光局がその宴席料理の祭りを台湾の主要な地方の祭りの一つに選びました。市内では、九如2路の老新台菜が、宴席の定番に手を加えた8品のコースを3種類用意しています。





